女性ファッション誌の落ち込みは深刻 CanCamも販売部数3年前の半分以下
雑誌の中でも、ファッション誌というのはまだましな部類かと思っていたのですが、わりと深刻なようですね。
実際、abc協会の「雑誌レポート」(発行社レポート)によると、グラマラスの販売部数は報告が開始された09年上期の9万2171から右肩下がりで、12年上期には4万7250と6割を割り込んでいた。 問題は今回休刊になった2誌だけではない。女性ファッション誌全体の部数の落ち込みも深刻だ。「雑誌レポート」は女性ファッション誌について、対象年齢をティーンズからヤングアダルトに限ると37誌の情報を掲載している。このうち11年下期から12年上期にかけて販売部数が増加したのは5誌のみで、それ以外は軒並み1~2割ほど減らしていた。 こうした傾向は長期的なものだ。3年前にあたる09年上期との比較をとってみると凋落がさらに顕著にわかる。たとえば、「CanCam」(小学館)は23万5659から11万5777と半分に。「S Cawaii!」(主婦の友社)にいたっては14万8065から5万7311と4割を下回るまでに減少していた。
ところでこういうabc考査という生々しい実売のデータがWEBメディアにしてもこうした形で出るのは、まぁそれ自体が現状を物語っているような気もします。
社団法人日本雑誌協会の発行部数を見ると下記の通りです。
上記の「CanCam」は20万部発行なんで、実売としても半分しか売れてないんですね。
同社では2誌の休刊を機に、3 年後、5 年後を見据えた「新しい雑誌ビジネス」の開発にも取り組む「新雑誌研究部」を立ち上げるとし、既存の女性誌4 誌については、「デジタルコンテンツ開発」「通販(eコマース)」「商品化ライセンス」「イベントビジネス」「海外版権」「スピンオフ出版企画」等の多面的展開を拡充させていくという。 広告中心で稼ぐのではなく、雑誌の「ブランド力」を強化・活用してお金が稼げるウイングを広げたいというわけだ。
とまぁ今後なんですが、もうすでにこれに関しては色々とやられているので講談社さんは後追いなわけですね。新事業部たててとか、いかにも大企業的で恐れ入るのですが……。例えば、NYLONJAPANさんなんかは元々下記に出ているようにこういう感じでやられている訳で、ブランディングというところなんでしょうね。
戸川貴詞×安藤美冬 【第2回】
『NYLON』ブランドはどうやって生まれたか 「部数だけではなく、雑誌を中心にコミュニティを作ることを考えました」
上のeコマースでいうと集英社さんはFLAGSHOPというのをやられていたり、おまけで有名なファッション誌のガリバー、宝島社さんも新しいことをやっているようですね。雑誌の名前は残るとしても、もはや雑誌ではなく嫌な言い方をすれば、名前で商売する方向でしか活路を見出せないのでしょうか。
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